A01_03グループの林陽平さんの論文が掲載されました!
Nutritional and metabolic control of germ cell fate through O-GlcNAc regulation
Yohei Hayashi, Yukiko Tando, Yumi Ito-Matsuoka, Kaho Ikuta, Asuka Takehara, Katsutaro Morino, Hiroshi Maegawa, Yasuhisa Matsui
EMBO Reports (2023)e56845
妊娠期の栄養状態が、生まれた子の健康に影響することが知られていますが、胎児期に起こる生殖細胞の形成にどのように影響するかは分かっていません。
本研究では、滋賀医科大学と共同で、培養下で多能性幹細胞から生殖細胞を誘導する系を用いて糖質(グルコース)の重要性を調べました。その結果、生殖細胞の形成においては、グルコースが特定の代謝経路を介してタンパク質の糖鎖修飾の基質として働くことが重要であることを突き止めました。
また妊娠マウスに糖質を含まない給餌を行うと、胎仔のタンパク質の糖鎖修飾が抑制され、生殖細胞形成と分化が阻害されることを明らかにしました。これらの結果は、妊娠期の糖質欠乏が、子の生殖機能に影響を与える可能性を示唆するものです。