研究・メンバー A02

A02_01 次世代のための生殖細胞クローン動態

マウス精細管の免疫染色像

生殖ライフスパンを通した生殖細胞のクローン動態と、変異を持つ精子幹細胞の挙動が次世代に与えるリスクを解明する。

A02_02 次世代のためのゲノム恒常性

精子幹細胞に特徴的なゲノム変異の抑制機構の理解を目指す

精子幹細胞のゲノム変異を抑制する分子基盤とその機能変容が精子形成や次世代に与える影響を解明する。また生殖ライフスパンの長さが異なるマウスとマーモセットを比較し、霊長類の精子幹細胞の動態制御と変異抑制メカニズムを明らかにする。

成育医療研究センターのマーモセット

霊長類精子幹細胞のゲノム安定性の研究

マーモセットを用いて、霊長類精子幹細胞のゲノム安定性に関する研究を進める。精子幹細胞の突然変異率は、進化速度および次世代における異常個体の出現頻度に影響する。興味深いことに、霊長類とマウスで寿命が大きく違うにも関わらず、精子幹細胞において1世代あたりに導入される変異数は変わらないことが明らかになっている。本研究において、その根底にあるメカニズムを明らかにする。

A02_03 次世代のためのミトコンドリア継承

培養細胞のミトコンドリアを緑に、核を青に染色した蛍光顕微鏡写真

ミトコンドリアは、母性遺伝によって子孫に受け継がれる。ミトコンドリアDNA(mtDNA)に突然変異を有するマウスの解析を通じ、母親の加齢に伴って変異型mtDNAの仔への伝達のされ方が変化することを見出した。mtDNAの子孫への伝達はどのように制御されているのか。なぜ加齢によって仔への伝わり方が変化するのか。そのしくみの解明を目指す。