A02_02グループの渡部聡朗さんの論文が掲載されました!
mRNA-based generation of marmoset PGCLCs capable of differentiation into gonocyte-like cells
Musashi Kubiura-Ichimaru, Christopher Penfold, Kazuaki Kojima, Constance Dollet, Haruka Yabukami, Katsunori Semi, Yasuhiro Takashima, Thorsten Boroviak, Hideya Kawaji, Knut Woltjen, Aki Minoda, Erika Sasaki, Toshiaki Watanabe
Stem Cell Reports. 2023 Aug 24;S2213-6711(23)00305-3
ヒトにおけるiPS細胞からの精子・卵子の誘導技術は、不妊の原因究明、生殖医療への応用が期待されています。しかし、次世代への影響等も考えられることから、iPS細胞から作製した精子・卵子を受精させることは規制されています。そのため、この技術の次世代の安全性などを評価する上で同じ霊長類であるサルを使用した研究が参考になります。また、この技術は遺伝子改変サル作製、霊長類における生殖細胞機構の解明にも役立ちます。本研究では小型霊長類のマーモセットにおいて、iPS細胞から前精原細胞までの発生系の構築に成功しました。今回構築した発生系においては、生殖細胞の遺伝子発現変化などが再現されており、霊長類の生殖細胞発生過程を研究するために役立ちます。本研究は、今後受精可能な精子まで分化させるための基盤技術になると考えられます。